50代では、いくらあれば離婚できる?離婚から独立までにかかる費用

50代では、いくらあれば離婚できる?離婚から独立までにかかる費用

 

50代での離婚を検討する際にネックとなるのがお金の問題。年齢を重ねると働き口が少なくなる上に、老後資金についても考えていく必要があります。離婚する際にもできるだけお金は使いたくないという方も多いことと思います。

 

そこで本記事では、50代で離婚する場合、どれくらいのお金がかかるのか、いくらあれば離婚できるのかについて解説しています。

50代では、いくらあれば離婚できる?

50代では、いくらあれば離婚できる?

 

離婚する際には大きくわけて離婚のための手続き費用、離婚調停のための費用、離婚裁判をするための費用の3つが必要です。それぞれ解説します。

 

1.円満に離婚するだけならさほど費用はかからない
実は、ただ離婚するだけであればさほど大きな金額は必要ありません。お互いが納得のいく上での離婚であれば、事務手数料や切手や証明書代など数千円ですむ場合もあります。

 

 

2.離婚調停が上手くいった場合も費用は1万円程度
弁護士を介さない話し合い(離婚調停)の場合も、かかる費用は証明書費用や離婚調停の印紙代など1万円程度です。手続きを弁護士にしてもらう場合には数万円程度費用がかかります。

 

3.裁判をするとなると費用がかかる
話し合いや離婚調停で離婚が成立しなかった場合、裁判により離婚するかどうかを判断することになります。この場、裁判費用がかかることになります。この時も弁護士を介さずに自分のみで裁判を行う(本人訴訟)の場合はかなり費用を抑えることができますが、弁護士に頼むと追加費用がかかります。

 

離婚裁判をする場合、離婚を争う際の収入印紙代が1万円程度、財産分与・慰謝料・養育費などを請求したい場合は追加で印紙代がかかるしくみになっています。弁護士を介さない場合は印紙代のみですが、弁護士に頼む場合は各種印紙代に加え着手金として10〜20万と、財産分与や慰謝料などで得た金額に応じた報酬が必要になります。

50代の離婚にかかる費用

50代の離婚にかかる費用

 

前章では離婚するためだけにかかる費用を挙げましたが、離婚にまつわる費用は他にもたくさんあります。50代の方が離婚をする上で必要となる費用には次のようなものがあります。

 

1.離婚の手続き費用
さきほど挙げた離婚手続きに関する費用です。円満離婚の場合は数千円程度、離婚調停の場合は1万円程度です。

 

2.裁判にまつわる費用
離婚裁判をする場合は手続きなどに数万円かかります。離婚裁判を離婚裁判を弁護士を通じて行う場合には、余裕を持って50万円程度用意しておくと安心です。

 

3.新生活をはじめるための費用
離婚後に現在住んでいる家を出る場合には新生活をはじめるための費用が必要になります。単身でワンルーム程度の賃貸を借りる場合の費用の相場は、賃料・契約料・不動産の仲介手数料を含め30万円、引っ越し費用が5万円、新しい家具をそろえるのに30万円程度です。つまり、新生活をはじめるためには合計65万円程度は用意しておきたい、ということになります。

 

4.離婚後の生活費
新生活の役所手続きや引っ越しの片付けをしながらの就活や仕事は用意ではありません。生活が落ち着くまでの間の生活費は用意しておく必要があります。

 

厚生労働省が実施した2019年全国家計構造調査によれば、50代単身女性の毎月の支出は17万6193円でした。50代になると新しい働き口を見つけることも容易ではなくなることを見越し、余裕を持って3か月分の生活費は用意しておきたいところです。となれば、17万円×3か月分の約50万円は生活費分として貯蓄が必要になります。

50代の離婚にはお金と労力がかかる

50代の離婚にはお金と労力がかかる

 

50代の方がただ離婚するだけであればさほどお金はかかりませんが、離婚裁判で弁護士の手を借りなければいけない場合、多額の費用が必要になってしまいます。

 

離婚がゴールというわけではなく、大切なのは離婚後の暮らしです。新生活を贈るために必要な資金、当面の生活費の貯蓄も必要になるでしょう。50代が離婚後に生活するには最低でも115万円、もし離婚裁判をするのであれば165万円は必要になります。

 

離婚は予想以上にお金と労力がかかることです。離婚を検討されているという方は、離婚後の生活を現実的かつ具体的にイメージし、必要資金を貯蓄することからはじめられてください。

参考:熟年離婚の教科書